解決!Jcss校正のしくみ

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jcss校正を含めて世界の計測を統一する大切さがあります

 もしも中東から輸入した高級ペルシャ絨毯の長さが10 CMも 短かったとしたらどうでしょうか。
日本と貿易をしている中東の相手国は、もうそれで信用されないということになります。
もう一つ例を挙げてみましょう。
オーストラリアやニュージーランドから輸入される牛肉の重量が、100 kg 注文したのに、実際に測ってみたら90 kg しかなかった。
これでは日本とオーストラリアやニュージーランドとの貿易が成り立ちません。
ますますグローバル化される世界の中で、一番大切なのは計測の技術ではないでしょうか。
例えば、5 M は世界のどこにいても5 m でなければなりません。
また100 kg は、世界のどこにいようとも、測ってみたら100 kgでなければなりません。
ここに世界の計測を統一する大切さがあります。
計測といえば我々に一番身近なのは長さと重さ計測ではないでしょうか。

 長さと重さの計測の基準が確立されたのは1870年頃です。
それはフランスで確立されました。
フランスで長さの基準としてメートル原器がつくられました。
それから重さの基準としてキログラム原器が作成されました。
いずれの原器も白金90%、イリジウム10%の合金でつくられています。
厳重に管理されており、一般の人々は、それを外から見るだけしかできません。
それでも、それらの原器が必要であるには理由があります。
長さを測ったり、重さを測ったりする機器の正確さを証明するために、どうしても、これらの原器に遡って校正をする必要があるからです。
遡って校正することは英語でトレーサビリティと称されています。
日本でも計測器の精度の確からしさを証明するためのシステムが確立されています。
これは日本の経済産業省を中心として開発されました。
平成5年に創設された jcss校正のシステムがそれです。

 日本の計測器の管理システムについてもう少し詳しく話を進めてみましょう。
日本では測定器のトレーサビリティを重視します。
基本的に国家が保有する計測の標準器と比較することで校正がなされます。
つまりトレーサビリティ的には、国家が保有する標準器にまで遡って校正をすることが必要であるということにほかなりません。
計測機器で測られる値の正確さを表現する必要があります。
少し難しいですが、校正値の不確かさまでを含めて、明確に表記されている必要があるということです。
平たい言葉で言えば、その計測には、計測誤差が何パーセント含まれているかということになります。
jcss校正の審査に合格した計測機器には、その旨を証明するラベルが貼り付けられるという仕組みです。
審査に合格した計測器による計測値は、日本国内はおろか世界中で通用するということになります。

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