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jcss校正は長さや重さなどさまざまな計測の基本です
長さや重さあるいは時間など、世の中の物象はさまざまな単位で定義されています。
これらはそれぞれに対応した計測器によって測定することかできますが、その結果にはたとえごくわずかなものであれ必ずばらつきが生じてしまうものです。
このばらつきを放置し、個々の計測結果を自由に利用することが許されていては、多くの場面で支障をきたすことにつながります。
そこで、日本では計量法という法律に基づき、国の基準となる国家標準が定められています。
国家標準は極めて高精度な国家標準器と呼ばれる装置によって測定され、日本におけるさまざまな物象計測の基本となっています。
私たちの毎日の暮らしや数多くの産業・研究開発などに欠かすことができない適正な計測は、国家標準によって確保されているのです。
日本では、計量法に基づき物象計測の基準となる国家標準が定められています。
長さや重さあるいは時間など、国家標準はそれぞれに対応する極めて精度の高い国家標準器によって測定されています。
しかしながら、経済活動や学術研究など世の中で必要となる計測の数は膨大です。
そのすべてを国家標準器を使用して実施していくのは不可能です。
現実的にはできるだけ測定結果のばらつきが小さい高性能な計測器を利用して、必要な測定を行う必要があります。
ただし、その際に利用される計測器や測定値は、基本となる国家標準器あるいは国家標準の値との関係性が確実なものでなくてはなりません。
そこで、重要となるのが校正です。
校正は国家標準から計測器・測定値への切れ目のない連続した結びつき、つまりトレーサビリティを構築するものです。
国家標準を大もととし、国家標準器から段階的に下位の測定器へと結びつけを行うことで計測を体系化するのが校正です。
校正は適正な計測のために欠かすことができないものですが、これをISO国際標準規格に準拠するかたちで管理しているのがjcss校正です。
jcssは「Japan Calibration Service System」を省略したもので、日本における校正事業者の唯一の認定・登録制度です。
事業者は国家標準器との連続した結びつきを有する装置を介して校正を行い、より測定のばらつきが大きいより下位の計測器や測定値へのトレーサビリティを構築することができます。
つまり、これによってはじめて国家標準からつらなる連鎖が確保されることになるのです。
このように、jcss校正は適正な計測にとって非常に重要かつ不可欠なものです。